今回の投稿では劇団での活動で染みついた良い事や良い癖について話していければなと思います。これは本当に今でも劇団にすごく感謝していますね。本当に良い環境で育ていただいたなーと感じています。
ですし、おそらくですけど今回紹介するお話は業界柄だと思うので、どの劇団でも、事務所でも、こういう癖はつくんじゃないかなーと勝手に思っています。それでは本題に行きましょうか。

もう本当にこれに尽きます。当たり前のことですけど、先方を待たせて迷惑をかけてはいけませんし、何より、テレビは特に時間によって放送がきっちりと決まっている業界ですので、時間はより一層守らなければならないものです。ですので、15分前に行動することをレッスンの時から求められていました。それを小さい頃から、ですからね。今思うと本当に良かったなーと。
こういう癖が付くとですね、逆に私生活に支障が出るんですよね。残念ながら友達と待ち合わせ、という事になると、ほとんどの人が時間ちょうどに来ません。勿論、15分前に来る人なんてほぼゼロです。それも、当たり前っちゃあ当たり前なんですけどね。そうなると、15分前に集合場所に着くことが染み付いていた幼い頃の僕は、友達と待ち合わせるたびに集合場所でたくさん待つ事になるんですね。相手に迷惑をかけないという点では非常に良いのですが、たくさん待ったことを隠さない以上は気を遣われてしまうかもしれませんし、何より、こっちの方がズレてると思うのであんまり友達のことを責められないですね。
私は集合場所で30分待つ経験を何度もしたので、友達との待ち合わせの際には時間きっかりを目指すようになりました笑。もしかしたら遅れてしまうかもしれませんが、なんというか、相手に迷惑をかけてはいけない、とは思わずに、友達だし、迷惑をかけ合っていいじゃない、とお互い思える友人関係が一番ですね。ですし、それが本当の意味で友達なのかな、とか思ったりします。親しき仲にも礼儀ありですが、いい意味で気を遣わない関係がいいですね。
ちょっと話は逸れてしまいましたが、私はこの15分前行動が染み付いて、特に社会と関わる時にそのありがたみを感じますね。アルバイトだったり、偉い大人の方とお話しする時だったり、自然と時間に余裕を持つことができます。これを当たり前にできる人はたくさんいると思いますが、私は劇団のおかげで当たり前にできるようになったので、本当に劇団様様です。

これも劇団に入ってから付いた良い癖です。私は元々あまり「やりたがらない」人でした。面倒臭いし、小っ恥ずかしいし、色々理由をつけて色んな挑戦から逃げていました。しかし、劇団では「やる」が正義なんです。本当に。とにかく「やる」ことが正義なんです。レッスンでもそうです。恥ずかしがってちゃ始まらないことばっかり。誰にどんな目で見られるかな、とか気にしなくなってからがやっとスタートライン。そもそも恥ずかしがってばかりじゃ人様の前で演技なんてできませんからね。
お仕事の現場でもそうです。急にエキストラだとしても振られるんですよ。ちょっとこういうカット撮りたいんだけど誰かやってくれないかな、と言った感じで。私はその時にはまだ小さくて、やります、という勇気が出ずに、誰かが手を挙げるのを待っていました。しかし、本当に間髪入れずに「やります」と手を挙げた人がいたんです。私は呼ばれませんでしたが、その手を挙げた人は次の撮影にも呼ばれ、更に最初の撮影ではセリフもなければ引きで撮られることしかなかったのに、次呼ばれた際にはセリフをもらい、しかも結構アップで撮られていました。大躍進ですよ。私はそれを見てひどく後悔しましたね。やっていれば良かった、と思いました。
そんな環境でしたから、とにかくやる、という精神が身につきました。誰にどう見られるかを気にしてやらないよりも、やってみる方が大事という事に気づきました。やらない後悔よりやる後悔、とは良く言いますが、本当にそうだなーと思います。やった後に残る結果ではなく、やる、という選択自体に価値があるということに気づきました。本当に、やりすぎぐらいがちょうど良いです。そうすることでまずやる気が認められます。やりすぎと言われたらそこから抑えるだけでいい。最初に控えめにやるよりもだいぶマシです。本当に良い経験をさせていただきました。
今回は一つ一つ長めに語ってしまいました。ちょっと恥ずかしい。私は劇団に入ってから生き方が結構変わったと思いますが、それもその人次第かな、とも思います。私は劇団の環境に感動し、その感動が原動力で変わっていけました。このぐらい普通じゃん、と思う人もいるだろうし、私には合わないな、と思う人もいると思うので、もし私の話を聞いて興味も持ってくださったのなら、是非足を踏み入れてみてください。