今回は劇団の活動で楽しいな〜と思った活動について書いていこうかなと思います。もちろん全ての活動が基本的には楽しかった思い出なのですが、私が特に皆さんにおすすめしたい、声を大にして言いたい劇団の魅力を伝えられればなと思っています。

意外とレッスンって楽しいんですよね。様々な種類のレッスンがありますが、私は特に同じショートストーリーを、配役をどんどんかえながら繰り返し演じるレッスンが楽しかったですね。その場でストーリーを読み込みキャラクター像を作り上げて、何回も配役を入れ替え即興で演技をする、というものなのですが、これが結構楽しくてですね。やはり演劇の醍醐味は、演じるその時々で演技や表情、掛け合いが変化していく、というものだと思います。ドラマのように撮影されたものでは楽しめない、公演ごとに生まれる軽微な違い、それにとても惹かれます。その差を自分が演じる側となって作り出す、そして即興かつ演じるたびに相手役が違う役者になるので新鮮さがあり、加えて相手の作り出すキャラクター像が人によって違うので、こちらの演技も引っ張られる形で変化していく。自分の演技が生ものであることを実感する、演技がひたすらに変わり続けるそのレッスンはとても楽しかったです。

お楽しみ会や合宿の余興、他にもお仕事やレッスンにおいても、自分たちで台本を考えて自分たちで演じる、と言う機会が多かったです。時には即興に近い時もありました。基本的に演者というのはよっぽどのことがなければ台本を渡されて、その意図を汲み取って演じる、ということがほとんどです。むしろ台本を作るというのは演者ではないひとの仕事のため、あまり台本を作ることはしないのですが、やはり演じていると、作る側にも興味が湧くのは性ですね。私は作りたくなる側の人間でした。
台本を作りたくて作った時もありますし、半ば強制的に作ることもありましたが、自分で演じるだけにとどまらず大元の台本も作る、という作業はとても楽しかったですね。ですし、台本を作ったのも自分なので、どうすればその台本が映える演技ができるか、ということを理解している状態で演技ができるので、いつも感じていた「本当にこの演技で合ってるかな」というモヤモヤ感もなく、良い意味でとても自由に演劇という作品を作り上げることができました。
誰かと一緒に台本を書いたことはないので、合作にも少し興味がありますね。自分ではない人の意見や考えは刺激になりますし、何より1人で作ってしまうとキャラクターが一辺倒になりがちなので、よりキャラクター性に富んだ作品を作れそうです。

一番大変だけど一番楽しい、それはやはり定期的にやる舞台公演ですね。結構でかいホールで何十人、もしかしたら百何人の規模で一つの舞台を作り上げます。ほぼ一ヶ月間ずっとスタジオで練習をしていくのですが、やはり大変です。本当に大変。思い通りにいかない、上手くできないこともたくさんあります。たまには結構落ち込んで帰る日とかもあります。
それでも、楽しいんです。友達会って、一緒に演技をして、お昼も一緒に食べて、一緒に帰って、とにかく人との関わりが絶えずあるからこそ楽しくてやっていけるんです。私の場合は特に先輩方に助けられた、というところもあります。先輩方は優しくて、面白くて、いつも励ましてくれて、本当に最高の人たちでした。
正直自分がそうなれていたかは分かりませんが、同期はもちろんのこと、縦のつながりをより意識する機会でした。そして、その縦との関わりは普段ほぼないので、それも楽しいと感じた要因の一つだったように思います。長い間ずっと取り組むので、やはり思い入れは大きくなります。やり切った、と言えるほど実力はない、実力を発揮できていない私ですが、それでも達成感はあり、それがたまらないのです。特に、お客さんやOBOGの方から良かった、楽しかったと言っていただけると本当に演じて良かったなと思います。
結構長々と書いてしまいました。やっぱり演劇が好きなので、正直劇団での活動は全て楽しかったです。その中でも特にこれ、というのをピックアップさせていただきました。これからも色々な思い出を書いていこうと思いますので、ぜひよろしくお願いします。